【就活のコンピテンシー面接の質問項目例と対策のポイント】面接官の手の内を知る

コンピテンシー面接とは

コンピテンシー面接」がここ数年、人気企業で流行しています。私は企業の人事を経験し、キャリアコンサルタントをしてきました。その経験を踏まえてポイントをメモに残しておきたいと思います。

コンピテンシー面接の特徴は、自己PRや大学時代に一番力を入れたことを話すと、それに関して数多くの質問をされることです。1つの自己PRに集中砲火のように質問が浴びせられるのです。P&G、ソニー東京海上日動富士写真フイルムリクルート社等、数多くの企業で導入されていると言われています。

たとえば、「アメリカに海外留学をして、イベントを企画・実施。剣道などの日本文化を紹介した」という自己PRを面接で言ったとします。

面接官は次のような質問をしてきます。

・なぜ留学しようと思ったのか
・なぜアメリカか
・なぜイベントをやろうと考えたのか
・なぜ剣道を紹介したのか
・イベントは何人で企画したのか
・イベントでのあなたの役割は何か。あなたは何を提案・実施したのか
・メンバーの間で反対意見は出なかったのか。反対意見はどのようにして解決したのか
・リーダーシップを発揮するうえで大切なことを3つあげるとしたら何か?またその理由は?
・イベントを実施するにあたって困難だったことは何か。またそれをどのように克服したのか
・成功のポイントを3つあげるとしたら

参考)
コンピテンシー面接の例(面接官むけのマニュアル)
熱いヤツが採用される理由・その2[大学生の就職活動]All About(ソニーのコンピテンシー面接の例)


コンピテンシー面接での面接官の意図5つ

・志願者の行動の動機は何か
・当社が必要とする能力をその学生や志願者は持っているか
・その能力を発揮するための行動や習慣が身についているか
・志願者はウソをついていないか
・再現性はあるか(たまたまうまくいったのではないのか)

上記の留学の例なら、留学の動機を聞けば、その志願者の価値観がわかります。「就職のために留学をしたのか、もっと先のビジョンがあって留学をしたのか」。あなたに「しっかりした価値観」や「その先のビジョン」があって、それが会社の方向性と一致しているのであれば、評価は高くなるでしょう。

また行動を細かく聞くことで、面接官は、志願者に能力があるのか、ウソをついていないか偶然成功したのでないか等を判別しやすくなります。「あなたの役割は?」と聞かれて「雑用でした」となれば、当然評価は下がります。


コンピテンシー面接では「行動」が細かく問われる

コンピテンシー「高業績者の行動特性」と訳されます。仕事ができる人の行動パターンとあなたの行動パターンはどれくらい共通項があるのか、ということですね。

ですので、あなたが第一にしなくてはならないのは、企業があなたにどんな能力を求めているのかを正確に知ることです。内定者や社員への取材を通して情報収集をぬかりなくやっておきましょう。


コンピテンシー面接の根本的な対策

「仕事ができる人の行動パターンを身につけておく」のがもっとも根本的な対策です。尊敬する社員がいる会社でインターンシップやアルバイトをして、デキる社員の行動や考え方をできるだけまねするのがよいでしょう。この際、自分がどういう強み・専門能力を身につけたいのか、ある程度考えておくことも重要です。

『7つの習慣』という本があります。この書籍は仕事ができる人になるための習慣(行動)を紹介していて、仕事がデキる人の間でロングセラーになっています。こうした本を読み込んでおけば、自然と仕事がデキる人の行動がとれるようになるのでおすすめです。


コンピテンシー面接対策の応急処置

とはいえ、「1週間後に面接」といった事態であれば、アルバイトやインターンシップをしているヒマがありません。であれば、「仕事がデキる人」に徹底的に模擬面接をしてもらうというのが次善策になります。自分の自己PRに対して、上記のような質問を浴びせてもらい、回答にダメだしをもらいます。

そうすれば、自分が無意識にやっていたことでも、なぜ成功させることができたのか、どこが甘かったのか、本来はどういう行動をとるべきだったのか、またそれはなぜなのか、といったことが明らかになります。

ただし、1人の意見ですと、少しかたよりがあることがあります。ですので、複数の人に根拠とともに意見を聞き、最後は自分の頭で判断するようにしましょう。

以上のような対策をすることで、コンピテンシー面接を通過する確率がカクダンにあがります。仕事がデキる人に100も200もアドバイスされることで、自分の意識や行動を変えるきっかけが得られるからです。


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