【廃止後どうなる?】介護職員基礎研修から介護福祉士になるには

■介護職員基礎研修から介護福祉士になるには

*2015年2月13日更新版。

2012年度末で介護職員基礎研修は廃止になりましたね。介護職員基礎研修の廃止については、当ブログの次の記事でまとめています。

ゼロからわかる介護職員基礎研修の廃止と介護職員初任者研修課程

実務経験3年を経て介護福祉士になる場合のステップは次のとおり。

介護職員初任者研修(旧 ヘルパー2級)

介護福祉士実務者研修

介護福祉士(国家資格)

※初任者研修を飛ばして実務者研修を受けることも可能。
※実務者研修の受講資格はとくになし。ですが、学校によっては、「実務経験があること」や「ヘルパー2級、初任者研修などを修了していること」を前提とするところがあります。

ということで、これから訪問介護の仕事をしながら介護福祉士の資格を取る人は、まず、初任者研修(130時間分)か実務者研修(450時間分)を受けることになります。


■2017年1月の試験から実務者研修が必須に

介護職員基礎研修課程を修了した人の場合は、2016年1月の試験までは実務経験3年のみで介護福祉士が受験できます。ですが、2017年1月(2016年度)の試験からは、50時間の授業を受けて介護実務者研修を修了することが必要になります

※当初、実務者研修は、2016年1月の試験から義務化されることになっていました。ですが、諸般の事情により義務化が1年延期となりました。
 2014年7月に厚労省に電話で聞いたところでは、「2014年6月18日、実務者研修の義務化1年延期が国会で決まった」とのことでした。


■初任者研修とは

基本的なところは、ヘルパー2級と同じです。訪問介護の仕事をする際に必要な資格です。資格の取得方法は、介護の資格学校に行って、1か月から4か月程度の日程で授業を受けます。最後に確認テスト的な位置づけの筆記試験に受かれば修了できます。

介護初任者研修のカリキュラムは次のとおり。

・職務の理解 :6時間
・介護における尊厳の保持・自立支援 :9時間
・介護の基本 :6時間
・介護・福祉サービスの理解と医療との連携 :9時間
・介護におけるコミュニケーション技術 :6時間
・老化の理解 :6時間
認知症の理解 :6時間
・障害の理解 :3時間
・こころとからだのしくみと生活支援技術 :75時間
・振り返り :4時間

くわしくは、当ブログの次の記事でまとめています。

【厚生労働省】介護職員初任者研修課程カリキュラムとは?


■実務者研修とは

介護職員実務者研修は、2017年1月(2016年度)の介護福祉士試験から修了が義務付けられます。授業時間数は450時間。期間はおおむね6か月。ホームヘルパー2級や初任者研修を修了した人は、130時間分が差し引かれて320時間分の授業を消化することになります。介護実務者研修の資格の取り方は、「通学」または「通学+通信」で450時間分の授業を受けて、講座の中で行われる実技試験に合格すると修了できます。

実務者研修のカリキュラムは次のとおり。

※数字は時間数。

・人間の尊厳と自立 5
・社会の理解Ⅰ 5
・社会の理解Ⅱ 30
・介護の基本Ⅰ 10
・介護の基本Ⅱ 20
・コミュニケーション技術 20
・生活支援技術Ⅰ 20
・生活支援技術Ⅱ 30
・介護過程Ⅰ 20
・介護過程Ⅱ 25
・介護過程Ⅲ(スクーリング) 45
・発達と老化の理解Ⅰ 10
・発達と老化の理解Ⅱ 20
認知症の理解Ⅰ 10
認知症の理解Ⅱ 20
・障害の理解Ⅰ 10
・障害の理解Ⅱ 20
・こころとからだのしくみⅠ20
・こころとからだのしくみⅡ60
・医療的ケア 50

以下のリンク先のPDFファイルを見ると、ヘルパー2級や介護職員基礎研修といった資格別に「どの科目を受講する必要があるのか」が分かります。

(参考)
厚労省のHP:実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について
(PDFファイル)

なお、介護福祉士試験の公式ページは以下になります。

介護福祉士試験 公式ページ)
社会福祉振興・試験センター:介護福祉士国家試験